ミッドナイト・アフター/那夜凌晨、我坐上了旺角開往大埔的紅VAN
2014年 香港

監督 フルーツ・チャン

サイモン・ヤム 他

その夜遅く、私はモンコック発タイポー行きのミニバスに乗った

フルーツ・チャン監督の作品に「今年の花火は特別多い」とか言うのが有ったけど、それを彷彿とさせる作品でした。日本題忘れた!後で調べとこ。


つまり、香港は中国に帰って本当に幸せなのか?と言うテーマがどーーんと有る気がするんだよね。

単なるクソバカSFの趣を持ちつつ、あの香港から人が居なくなるってどう言う事だろうねと問いかけて来る。みんないなくなりたいよ、出来ることなら。自由が奪われたら香港人は生きていけない。

来る2017年の選挙を見据えての問いかけ。雨傘革命も、自由を求めて香港中の大通りを人々が埋め尽くしたあの夜も、まだ来ないこの年にこれを作る監督の先見の明。

この映画のラスト人々が日常生活に戻れる一縷の望みを持って獅子山に向かうバスに、無情にも真っ赤な雨が激しく降り注ぐシーンが有る。

何者かも分からない力によってボコボコにされたミニバス。赤いミニバスはどこでも言えば止まってくれるし空きが有れば乗せてくれるシステムだ。いかにも香港らしいバス。

緑のミニバスも有って、それは決まったルートしか走らない。確かそう。だからわしゃ香港では緑のミニバスしか乗れなかったよ。

人々は思う。すみ慣れたここを出て行くのが本当の解決なのか?

何故自分達の地元を捨てなきゃならないのか?


この赤い雨のせい?赤い雨のせい?

デビッド・ボウイの「スペース・オデッセイ」の曲が印象的に使われてたけど、彼はベルリンの壁を壊すきっかけを作った人でも有るんだよね。

そんな所にチャン監督の祈りが込められてる気がして、なんだか泣きたくなった。

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