開口一番。
これ名作ですよ。スティーブ・マックイーン上手いわ!つーか、彼の心の自伝みたいよ。
第二次世界大戦中のイギリスに駐留してるアメリカ軍パイロットの話なんだけど、実際に海兵隊員として10代を過ごし、瞼の父がサーカスの飛行機乗りだった彼にとっては、この役柄この性格自体かなり近しい感じではなかったのかな?
劇中彼のことを「ヒーローと手に負えない偏屈は紙一重」と言う上官のセリフが有ります。でも、戦時下にはああ言うのが必要なのだと。
よく聴いてると「サイコパス」って言ってんのよね。この映画が日本で公開されたのは1963年だそうで、当時はサイコパスが一般的な言葉では無かったのか、はたまたサイコ=気狂いのイメージがあるので敢えて「手に負えない偏屈」としたのか。訳自体を新たにしたのかは判らないんだけど、要するに狂ってなきゃ戦争なんて出来ないと言うメッセージが込められてるセリフだよね。
なので、このマックイーンは黒いです。心の奥に闇を抱えて病んでて、常に悲しそうです。彼が生い立ちを語る中にその原因が感じ取れて、気の毒にすらなるけど、その辺も本人と重なったりするんだよね。
「放浪していた13歳の頃、知らない農家のおばさんの家に連れ込まれて3日間監禁された」と言うエピソードは衝撃的だけど、それを淡々と言うんだわ。
あれはいい経験になったって!?一体何されたんだらう!?(╹◡╹)←こんな顔してる場合か!?
その後、空襲の最中にグラス片手にドイツ機に向かって「俺を殺してみろ!」と叫ぶシーンが有るんだけど、その捨て身の怖さと、こんな人間が操縦桿を握っている恐ろしさ、爆風。印象に残ります。
年齢的にみて世界大恐慌の最中に一家離散したかな?両親の離婚で家に居場所が無くなったのかな?と色々考えてしまいます。特に両親の離婚でとなれば、継父との仲が悪くてグレて家に寄り付かなかったマックイーン本人の生い立ちとも重なるしね。
もうね、どの作品を観ても印象に残るあの捨てられた仔犬みたいな寂しそうな青い瞳がね、白黒画面の中でそこだけ着色してるみたいに見えましたよ。
そんな黒々しいマックイーンの相方として登場するのが、清廉潔白が軍服着たような役柄のロバート・ワグナー。懐かしい。
この2人は、同じ歳だったのね〜、知らなかった。
当時32歳。男として1番綺麗な頃ですな。
彼をよく観てたら、なんとなく「伊藤英明」の文字が脳内を駆け巡る。
伊藤英明が誰かに似てるな〜とずーーっと思ってて思い出せなかったんだけど、そうかロバート・ワグナーに似てたのか。
ああスッキリ。
彼の生い立ちは劇中ハッキリとは出て来ないけど、どうも「坊ちゃん育ち」らしい。女の子とヨットに乗ってとか言うセリフも有るので、確かに13歳で各地を放浪してて、食べ物を貰いに行った先の農婦に監禁された人とは真逆の育ちだろう。
その2人が1人のイギリス人女性を巡っての三角関係ドロドロのメロドラマとなるかと思えばとんでもない。そんな甘っちょろいお話では無いんですよ。
「自分の化けの皮を剥がされるのが怖くて、その人を遠ざける」と言うセリフ。
連合国同士の中の葛藤。
ドイツ軍の空襲はあるけど、ダンスパーティ出来て、お腹いっぱい食べられてた人達。
ウォー・ガールと言う言葉。
戦争の全てが嫌いと言うセリフ。
1962年制作なので未だ未だ声高くはないけど、これも立派に反戦映画ですよ。
原作はジョン・ハーシーの「The War Lover」。戦争を愛する人と訳してあって、これは主人公の事だと思うけど、でももしかしたら「戦時中の一時の慰み相手」と言う意味も有るかな?なんにせよ、あんまりいい意味では無いね。
で、それがなぜ「戦う翼」に!?時は1960年代。仕方ないか。
日本公開は敗戦からまだ18年しか経って無かった頃です。記憶も生々しいのに、連合軍はダンスパーティしたり、朝っぱらダラダラ起きて、タバコ吸いながら集合したりしてて、軍隊経験者には衝撃の数々。
飛行機の機体には半裸の女性の絵が有ったり、ふざけたチーム名が書いてあったり。
大きな機体の上と下に放射台が付いてて、尚且つ爆弾を沢山積める。
飛行機だけでもこの違い。それにアメリカ本土なら絵空事みたいに感じても、実際には日本と同じような激しい空襲の被害が有ったイギリスでも結構な娯楽が出来たという事実はショックだったと思うよ。
こんな奴らを相手に戦ってたのかと。
そして1番心に刺さるのが、ドイツまで飛行機(多分B-29かそこいら)で飛んで行って標的に爆弾を落とし、それが相手に壊滅的な被害を与えたと分かった時のシーン。
これ、劇場で号泣した人達もいたと思う。
兵士たちが飛び上がって喜んでるんだもの。これは残酷なシーンだよなぁ。
そんな作品を東京大空襲の有った日の直前に観る意味はなんだろう。
あの日も、こんな風に連合軍は喜んでたんだろうか。東京を壊滅したと…。
そう言えば。
マックイーンは50歳で亡くなったのよね(;ω;)
やだなぁ、わしゃとっくに彼より歳上っすよ。
清廉潔白な役のロバート・ワグナーさんはいつ亡くなったの?と調べたらまだご存命でしたよ。ごめんね。今年87歳ですか。
で、彼には嫌なスキャンダルが有ったよなーと調べてたら、今年のニュースでこんなのを発見しました。
http://www.tokyo-sports.co.jp/blogwriter-sakamoto/2809/
え?ナタリーはロバートとクリストファー・ウォーケンがベッドルームで何かしてるのを見てショックで海に落ちた?ナニーーー!?
まぁ、東スポ関係のニュースだし、話半分としても、高齢になってこんなニュースのダシにされるロバートさんも、本当は白いんだか黒いんだか………。
これ名作ですよ。スティーブ・マックイーン上手いわ!つーか、彼の心の自伝みたいよ。
第二次世界大戦中のイギリスに駐留してるアメリカ軍パイロットの話なんだけど、実際に海兵隊員として10代を過ごし、瞼の父がサーカスの飛行機乗りだった彼にとっては、この役柄この性格自体かなり近しい感じではなかったのかな?
劇中彼のことを「ヒーローと手に負えない偏屈は紙一重」と言う上官のセリフが有ります。でも、戦時下にはああ言うのが必要なのだと。
よく聴いてると「サイコパス」って言ってんのよね。この映画が日本で公開されたのは1963年だそうで、当時はサイコパスが一般的な言葉では無かったのか、はたまたサイコ=気狂いのイメージがあるので敢えて「手に負えない偏屈」としたのか。訳自体を新たにしたのかは判らないんだけど、要するに狂ってなきゃ戦争なんて出来ないと言うメッセージが込められてるセリフだよね。
なので、このマックイーンは黒いです。心の奥に闇を抱えて病んでて、常に悲しそうです。彼が生い立ちを語る中にその原因が感じ取れて、気の毒にすらなるけど、その辺も本人と重なったりするんだよね。
「放浪していた13歳の頃、知らない農家のおばさんの家に連れ込まれて3日間監禁された」と言うエピソードは衝撃的だけど、それを淡々と言うんだわ。
あれはいい経験になったって!?一体何されたんだらう!?(╹◡╹)←こんな顔してる場合か!?
その後、空襲の最中にグラス片手にドイツ機に向かって「俺を殺してみろ!」と叫ぶシーンが有るんだけど、その捨て身の怖さと、こんな人間が操縦桿を握っている恐ろしさ、爆風。印象に残ります。
年齢的にみて世界大恐慌の最中に一家離散したかな?両親の離婚で家に居場所が無くなったのかな?と色々考えてしまいます。特に両親の離婚でとなれば、継父との仲が悪くてグレて家に寄り付かなかったマックイーン本人の生い立ちとも重なるしね。
もうね、どの作品を観ても印象に残るあの捨てられた仔犬みたいな寂しそうな青い瞳がね、白黒画面の中でそこだけ着色してるみたいに見えましたよ。
そんな黒々しいマックイーンの相方として登場するのが、清廉潔白が軍服着たような役柄のロバート・ワグナー。懐かしい。
この2人は、同じ歳だったのね〜、知らなかった。
当時32歳。男として1番綺麗な頃ですな。
彼をよく観てたら、なんとなく「伊藤英明」の文字が脳内を駆け巡る。
伊藤英明が誰かに似てるな〜とずーーっと思ってて思い出せなかったんだけど、そうかロバート・ワグナーに似てたのか。
ああスッキリ。
彼の生い立ちは劇中ハッキリとは出て来ないけど、どうも「坊ちゃん育ち」らしい。女の子とヨットに乗ってとか言うセリフも有るので、確かに13歳で各地を放浪してて、食べ物を貰いに行った先の農婦に監禁された人とは真逆の育ちだろう。
その2人が1人のイギリス人女性を巡っての三角関係ドロドロのメロドラマとなるかと思えばとんでもない。そんな甘っちょろいお話では無いんですよ。
「自分の化けの皮を剥がされるのが怖くて、その人を遠ざける」と言うセリフ。
連合国同士の中の葛藤。
ドイツ軍の空襲はあるけど、ダンスパーティ出来て、お腹いっぱい食べられてた人達。
ウォー・ガールと言う言葉。
戦争の全てが嫌いと言うセリフ。
1962年制作なので未だ未だ声高くはないけど、これも立派に反戦映画ですよ。
原作はジョン・ハーシーの「The War Lover」。戦争を愛する人と訳してあって、これは主人公の事だと思うけど、でももしかしたら「戦時中の一時の慰み相手」と言う意味も有るかな?なんにせよ、あんまりいい意味では無いね。
で、それがなぜ「戦う翼」に!?時は1960年代。仕方ないか。
日本公開は敗戦からまだ18年しか経って無かった頃です。記憶も生々しいのに、連合軍はダンスパーティしたり、朝っぱらダラダラ起きて、タバコ吸いながら集合したりしてて、軍隊経験者には衝撃の数々。
飛行機の機体には半裸の女性の絵が有ったり、ふざけたチーム名が書いてあったり。
大きな機体の上と下に放射台が付いてて、尚且つ爆弾を沢山積める。
飛行機だけでもこの違い。それにアメリカ本土なら絵空事みたいに感じても、実際には日本と同じような激しい空襲の被害が有ったイギリスでも結構な娯楽が出来たという事実はショックだったと思うよ。
こんな奴らを相手に戦ってたのかと。
そして1番心に刺さるのが、ドイツまで飛行機(多分B-29かそこいら)で飛んで行って標的に爆弾を落とし、それが相手に壊滅的な被害を与えたと分かった時のシーン。
これ、劇場で号泣した人達もいたと思う。
兵士たちが飛び上がって喜んでるんだもの。これは残酷なシーンだよなぁ。
そんな作品を東京大空襲の有った日の直前に観る意味はなんだろう。
あの日も、こんな風に連合軍は喜んでたんだろうか。東京を壊滅したと…。
そう言えば。
マックイーンは50歳で亡くなったのよね(;ω;)
やだなぁ、わしゃとっくに彼より歳上っすよ。
清廉潔白な役のロバート・ワグナーさんはいつ亡くなったの?と調べたらまだご存命でしたよ。ごめんね。今年87歳ですか。
で、彼には嫌なスキャンダルが有ったよなーと調べてたら、今年のニュースでこんなのを発見しました。
http://www.tokyo-sports.co.jp/blogwriter-sakamoto/2809/
え?ナタリーはロバートとクリストファー・ウォーケンがベッドルームで何かしてるのを見てショックで海に落ちた?ナニーーー!?
まぁ、東スポ関係のニュースだし、話半分としても、高齢になってこんなニュースのダシにされるロバートさんも、本当は白いんだか黒いんだか………。
コメント
> 伊藤英明が誰かに似てるな〜とずーーっと思ってて思い出せなかったんだけど、そうかロバート・ワグナーに似てたのか。
もー、懐かしすぎます〜〜。
昨年後半から、馴染みのある方々が相次いで逝かれるので淋しいです。改めて自分がこうして生きているのが奇跡のように思えます。
大事に生きなきゃね。
imagoro gomennasai !!!
sounandesuyo kiseki ! ikiteru uchi ni yarukoto yaraneba desu yone~
taisetsu ni ikimaseu