久し振りに「王家衛」を観た!と言う気分にさせてくれる作品だった。

「楽園の瑕/ 東邪西毒」と同じ様に、心がのめり込んで離れない。

なぜ???

葉問と言う実在した高名な武道家の姿を描きつつ、実は言いたいことはそこじゃ無い。まるで何かのだまし絵を観ている様に、言いたいことの本質が絶妙に隠されているこの変な感覚。

そこがたまんないんだよね。

「楽園の瑕」では、1人の人間の持つ多面性を「金庸」の描く冒険活劇に埋め込む様にして描いた。

ので、多くの金庸ファンは自分の知っている物語とのズレが許せず「あんなカッコつけのクソ映画!」とけちょんけちょんだったと言う。

でも、わしゃハマったのよ。上手く文章に出来ないのがもどかしいんだが。


それと同じ感覚を、この作品でも感じたんだよね。

綺麗なチャン・ツイィー演じる宮若梅のキャラクターに、どうしても「ここにいて欲しかった、もう一人」レスリー・チャンの姿が重なって来るし。

何で葉問なの?ブルース・リーの没後40周年に合わせて、彼に所縁の有る人として選ばれたの?

企画自体は10年位前には既にあったと言うけど。


王監督がなかなか上げない内に他の役者による「葉問」映画が作られ、それぞれヒットしてた中での、公開。

「楽園の瑕」と同じく、何か別の狙いがあった様な気がしてならない。


う〜むう〜む。

理屈じゃ無いのよね。


セリフに散りばめられた多くのメッセージ。


一番良い時に出逢えて良かった。

王監督とトニー・レオンはこのセリフを、天国から眺めてるかもしれないレスリーに聞かせたかったのかもしれないな。

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