1952年 東映 脚本 新藤兼人
「パンスケはハンドバッグを持っているから見分けが付く」んだそうだ、
戦後すぐの大阪は天王寺ウラの辺りに住む人々の、生活の臭いがしてくるような作品。
その場所を題材にホンを書く予定の女流作家を案内する「センセイ」が、落ち着いた口調で、まるで動物園の檻の中の動物を説明するかの如く、事こまかに話して行く。
この街では、人が値段を決めるのではなく、値段が人を選ぶのだとセンセイは言う。
値段に選ばれ「そういう人達」が集まり、何時しか抜け出られなくなる蟻地獄のようなスラムの中で、必死に生き抜こうとする逞しい女の物語だ。
主人公の女は、喧嘩で血まみれになった男を観て「ヒッ」と声をあげて目をそらす女流作家を鼻で嗤う。
この場所で生きた事の無い、生き抜く力も無い人間に、そこを舞台にした小説やレポートなどが書けるのかと、新藤兼人の切っ先は鋭い。
まだうら若き美青年の木村功が、ケチな車泥棒の役で出ている。
功も早死にだったなぁ。
写真1 日高澄子は派手な美人女優でした。
写真2 このお婆さん、わしには赤木春江に見えるんだが・・・。
「パンスケはハンドバッグを持っているから見分けが付く」んだそうだ、
戦後すぐの大阪は天王寺ウラの辺りに住む人々の、生活の臭いがしてくるような作品。
その場所を題材にホンを書く予定の女流作家を案内する「センセイ」が、落ち着いた口調で、まるで動物園の檻の中の動物を説明するかの如く、事こまかに話して行く。
この街では、人が値段を決めるのではなく、値段が人を選ぶのだとセンセイは言う。
値段に選ばれ「そういう人達」が集まり、何時しか抜け出られなくなる蟻地獄のようなスラムの中で、必死に生き抜こうとする逞しい女の物語だ。
主人公の女は、喧嘩で血まみれになった男を観て「ヒッ」と声をあげて目をそらす女流作家を鼻で嗤う。
この場所で生きた事の無い、生き抜く力も無い人間に、そこを舞台にした小説やレポートなどが書けるのかと、新藤兼人の切っ先は鋭い。
まだうら若き美青年の木村功が、ケチな車泥棒の役で出ている。
功も早死にだったなぁ。
写真1 日高澄子は派手な美人女優でした。
写真2 このお婆さん、わしには赤木春江に見えるんだが・・・。
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