そこに住んでいた方達はわしらが越してきた頃にはすでに住んでいて、ゴミ置き場に隣り合っている関係からか率先して掃除をして下さっていたので、ゴミ置き場が何時もきれいでありがたかった。
わしらもたまには手伝ったんだけど、その家の方は昔からずっとそこの掃除をされていたらしく、却って恐縮されてしまった程だ。
そう言えば最近見かけないなぁと思ってたら、引っ越しされてたんですな。
近年ゴミ出しのルールが変わったこの地域では、それぞれが個別にふたの有るゴミ箱に入れたり、特定の場所のきまった容器に集めなくてはならなくなったので、今までの様に道端の指定された場所に置いてあるゴミの上に通りすがりの人が気軽にポイ捨てをする事が出来なくなってしまった。
最初はめんどくさいなぁと思ったこのシステムも、今は何のことは無い。町全体が綺麗になりつつあり、カラスも減ったりして、やってよかったと思う。
あの家に住んでいた人達は、どこに引っ越して行ったんだろう。
御役目御免で、いい物件が見つかったのならいいけど。
地域のゴミ置き場の掃除を、好きでやっていたのかどうかは知らないけれど、システムが変わったのと、引っ越して行ったタイミングが、妙に符合するのが面白い。
仕事、やりきりました!って感じで。
わしらもねぇ、ふりふり揺れながらでも、自分の課せられた仕事をやり切らないとねぇ・・・
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