Nちゃん
おばちゃんは今テレビのニュースを観ています。そして20年前、僅か3歳になるか成らないかのあなたが、ベランダに出て「おか~さ~ん」と、か細く呼んでいた姿を思い出していました。
あの時の事を、あなたは覚えていますか?
お昼寝から起きたら一人ぼっちで、窓もドアも開いていて、不安になったあなたは小さな身体でベランダの柵によじ登るようにしてお母さんを呼んでたね。
それが何度も何度も繰り返されて、そのたびに、近所に住む私達大人達があなたの救出に飛び出して行きました。
最初はベランダ越しにあなたと話したりしてたけど、あんまり頻繁になったのであなたも慣れてしまい、そのうちに自分から家を出て来たのでそのまま外で遊んだり、家に連れて行って保護してたり。
あなたはとても恵まれた環境にいたんですよ。
もし辛いことに出くわしたら、そのことを思い出して下さいね。
あなたはほっとかれてはいませんでした。近所の誰もが、あなたを保護しました。
前の家の大工さんも左官屋さんも、大家さんも、今はすっかりオッサンになっちゃった当時小学生だった塗装屋さんの兄弟も。
悪いのはあなたのお母さんで、あなたじゃありません。
もし死にたくなるような気持ちになったら、自分はいつでも誰かが見守っていてくれてた事を思い出してね。
あなたのお母さんも、もっと自分の親との関係を深く考えられればよかったのに、それが出来なかったんですね。
いつも逃げてばかりいましたよ。
それが理由で、おばちゃんとあなたのお母さんは喧嘩別れしたんです。
今も現実から逃げているあなたのお母さんを、先日スーパーで見かけました。
仕事帰りにお酒を飲んでヨロヨロと、赤い顔をしてご機嫌でした。
結局自分を助けるのは自分しかいないんです。だけど、全くの一人では、人は生きて行かれない。
あなたのお母さんにも、あなたの様に助けてくれる人が周囲にきっといたはず。だからあんなに素直で正直で朗らかな人に育ったんでしょう。
だからこそ、自分の中に有る闇をしっかりと凝視して欲しかった。精神が傾く前に、キチンと自覚してほしかった。
自分の人生の辛い部分を他人に丸投げし、それが思い通りに叶わないと今度は精神状態をオカシクして抗議するやり方では、誰からも疎まれてしまいます。
あなたのお母さんのやり方は、とても酷かった。
だけど、彼女もまた、とても辛かったんです。
いつかあなたに、この話が出来る日が来ることを願っています。
おばちゃんは今テレビのニュースを観ています。そして20年前、僅か3歳になるか成らないかのあなたが、ベランダに出て「おか~さ~ん」と、か細く呼んでいた姿を思い出していました。
あの時の事を、あなたは覚えていますか?
お昼寝から起きたら一人ぼっちで、窓もドアも開いていて、不安になったあなたは小さな身体でベランダの柵によじ登るようにしてお母さんを呼んでたね。
それが何度も何度も繰り返されて、そのたびに、近所に住む私達大人達があなたの救出に飛び出して行きました。
最初はベランダ越しにあなたと話したりしてたけど、あんまり頻繁になったのであなたも慣れてしまい、そのうちに自分から家を出て来たのでそのまま外で遊んだり、家に連れて行って保護してたり。
あなたはとても恵まれた環境にいたんですよ。
もし辛いことに出くわしたら、そのことを思い出して下さいね。
あなたはほっとかれてはいませんでした。近所の誰もが、あなたを保護しました。
前の家の大工さんも左官屋さんも、大家さんも、今はすっかりオッサンになっちゃった当時小学生だった塗装屋さんの兄弟も。
悪いのはあなたのお母さんで、あなたじゃありません。
もし死にたくなるような気持ちになったら、自分はいつでも誰かが見守っていてくれてた事を思い出してね。
あなたのお母さんも、もっと自分の親との関係を深く考えられればよかったのに、それが出来なかったんですね。
いつも逃げてばかりいましたよ。
それが理由で、おばちゃんとあなたのお母さんは喧嘩別れしたんです。
今も現実から逃げているあなたのお母さんを、先日スーパーで見かけました。
仕事帰りにお酒を飲んでヨロヨロと、赤い顔をしてご機嫌でした。
結局自分を助けるのは自分しかいないんです。だけど、全くの一人では、人は生きて行かれない。
あなたのお母さんにも、あなたの様に助けてくれる人が周囲にきっといたはず。だからあんなに素直で正直で朗らかな人に育ったんでしょう。
だからこそ、自分の中に有る闇をしっかりと凝視して欲しかった。精神が傾く前に、キチンと自覚してほしかった。
自分の人生の辛い部分を他人に丸投げし、それが思い通りに叶わないと今度は精神状態をオカシクして抗議するやり方では、誰からも疎まれてしまいます。
あなたのお母さんのやり方は、とても酷かった。
だけど、彼女もまた、とても辛かったんです。
いつかあなたに、この話が出来る日が来ることを願っています。
コメント
泣き声がするたびに、切れないでくれ、切れないでくれと思う。
子育てって大変なことだと思う。
自分を育ててくれた親はすごかったんだなあとあらためて思う。
書きこみありがとうございます。精神的に幼い母親の幼稚な見栄や意地なども関係してくるんでしょうが、私はいつもこういった事件を前にして「じゃあ、自分はどうなんだ」と問題を突きつけられる思いがします。社会に問題提起をするために遣わされた天使達の、冥福を祈らずには居られません。
大変なストレスに晒されているんですね、心身お大事にして下さい。キャッキャッと楽しい笑い声ならいいけれど、神経質で引きつった様な泣き声が一日中聴こえるのはたまりませんね。無事に育ってくれることを祈るしか出来ませんが・・・。
私は親に対して反発ばかりしてきましたが、それが甘えの裏返しだと気が付いたのは40を過ぎてから。遅まきながらでも、今は本当に有りがたかったなぁと思っています。
切れないでくれと思うのは隣の奥さんがね。