公開時、師父が「めっちゃ詰まんねえ。大嫌い」と言っていたので、どんな作品なのか余計に気になってたのを、ようやくケーブルで観る事が出来た。


・・・・・。詰まんないですか? これ?


わし的には面白く観たですよ。


速観でなんだがの。


速観だと、だいたい一時間半弱位の作品になります。



最近の機械は優秀で、速観してもそうそう早口にもならずセリフはちゃんと一言も欠けないで聴きとれるから、動きの速い場面がコマ送りになる所を注意して観ていれば、ほとんどの作品で問題なく観られます。



もっとも、その監督が言わんとする「間」が詰まるから、作品の印象が変わってしまうんだけどね。


情緒的にも、映画での最重要課題はこの「間」なんだと思う。


だから速観なんて本来は持っての外なんだけど、速観した方が個人的にいい印象を受ける作品もあるから、ふ・し・ぎ。


中国のジャン・ジャ・クー作品がその最たるもので、あとイタリアのアントニオーニやら、日本の昔の作品なんかも。


それだけ現代人の暮らすリズムが、知らないうちに早くなってる証拠でもあるのかな。いや、わしだけがクルクル早回りしてんのかすら・・・。



この「グエルム」も速観すると怪物の動きが速くて速くて怖いよぉー。


怪物のデザインは「とどくろちゃん」の不気味バージョンみたいでけっして画期的ではないんだけど、陸上をドタバタ走る様子を速観すると、さもありなんって感じで妙に信憑性を感じる。



そういえば韓国のキム・ギドク監督も、一時期この作品を酷評して人々の反感を買ってしまい、後で陳謝した事件があったっけ。


う・・・・・ん。



これって、とどのつまりは「父子物」だよね。



師父もキム・ギドクも深層心理の中に、父親との関係で昇華出来てない問題がくすぶってるのかもね。それが無意識の反発になって出たのかも。



今の韓国社会への痛烈な批判も籠めてるし、なにより「オモニ」を称賛しない韓国映画もあるんだなぁと、妙に妙に感心して観たわしですだ。


しかし、しかし。



もし、劇場で観てたら・・・・・




編集が間延びした印象を受けて、もしかしたら居眠りこいたかもな。

コメント

むささび
2009年7月30日12:27

ありす姐さん、こんにちは! わたしもずっと前にDVDで観ましたよ。途中に「食事風景回想」シーンがあったでしょう? 韓国にも中国にも上陸したことのないわたしだからよくわからないんだけど、ああいうのがあちらの日常なのかなぁと思って、すごく「いいもの」として心に焼き付きました。

でも 劇場で観てたら………(笑)

ありす
2009年8月5日12:27

むささび小姐
お暑つーございますっ! ねっ、多分劇場で見てたら「サイテー」となったかも知れない作品なんですが、家で落ち着いて観ると、意外に親子の情愛をしんみり表現してて味わい深いものがあるんですよね。観る時の状態や年齢のよって印象の変わる映画って、けっこう沢山ありますよね。

しかし、羽化直前の蝉をよく見つけられますね。すごいなぁ。犬に食べられちゃった蝉も、次には綺麗な蝶に転生することを祈って合掌。(笑

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