先日の朝、駅に行く途中のマンションで自転車同士の接触事故を目撃した。

直進して来た人が、マンションの駐車場から飛び出して急に右折したママチャリに接触し、派手に転倒してしまったのだ。

どちらも女性で、直進してきた方はまだ20代といった感じ。だからなのか、どうなのか、足を着く間もなく顎から真っ直ぐに地面に叩きつけられてしまったその姿を見た時、変な事を思い出した。

子供達の運動能力が変だと言われ始めたのは、もう20年も前になるかな。倒れる時に手を付かないで頭から落ちるから、余計に大怪我になるという話しを、今回実感してしまった次第だ。


よろけた時先ず足が出ず、あんなに真っ直ぐに倒れた人を見るのも初めてだったが、飛び出て来た方が自転車も降りず、ただアホみたいに薄ら笑いを浮かべてその場に固まってしまった姿を見たのも初めてだった。

ぶつかった方のママチャリは、後ろに幼稚園児を乗せてたのだ。それもノーヘルで。

その事故を目撃して、わしも一瞬固まった。その時ママチャリと同時に駐車場から出て来た、幼児を抱いた男の人が居たのだが、その人も固まった。


その男の人の方がわしより倒れた人に近かったので、少し彼の出方を伺ったし、ぶつかった方のママチャリの出方も気になったので、わしは先ず待機の状態を取った。

でも2人とも固まったまま動けない。

仕方ないので、わしが「大丈夫?」と駆け寄ったさ。その間たぶん30秒位だと思う。

倒れた方がヨロヨロと起き上がったので、落ちたパックと倒れた時脱げた靴の片方を拾って手渡すと、彼女は痛めた顎から搾り出すような声で「ありがとうございます」と言った。

その様子を観て、ママチャリは無言で去っていった。

チヨット、そりゃないでしょが。

まだ固まってる男の人に「あなたの知り合い?」と訪ねると、引きつった顔で「いいえ」という。


2人とも、ばかにいいタイミングで駐車場から一緒に出て来たけどね。


倒れた人はまだショック状態だったけど、とりあえず出血騒ぎではなかったし自転車を起こして体制を立て直せたので、わしゃお大事にねと言ってその場を離れた。

だけど、後で顎が酷く腫れるかもなと思いながら。

その間も、幼児を抱えたお父さんは、倒れた人に声も掛けられないでいたさ。


子供を持つ親だよな、この2人。

もしかしたら、夫婦かもだよな。

そしたら、幼稚園児と抱かれた幼児は兄弟だよな。

この幼い2人もビックリしてたよ。

深い記憶のどこかに、このバターンと倒れた女性の姿と、固まって動けなかった親の姿がこびり付くよな。


頑張れ、日本の親達よ。

先ずはとっさに動ける自分を創ろうよ。固まったままっつーのは、どう考えても人として悲しすぎるぞ。

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