追憶の上海

2006年10月23日 映画
ずーっと観る機会が無くて、また観ようとも思わなかった作品なんだけど、たまたまケーブルでやってたので録画して観た。

だけど、あああーーー、観なきゃよかったなぁ。

と言うのも、最近何と無くレスリーの死が自殺じゃないように思えてたのが、これで確信出来た気がしたから。


彼がマンダリン・ホテルから飛び降り自殺をした時は、本当に色々な噂が流れた。

醜く年老いて行く不安や恋人との不和なんかは、いかにもレスリーらしい理由に思えた。

でもね、常盤貴子と共演した映画で日本ロケした場所が、共産党大幹部の息がかかっているという話や、返還を前に、かなり中国共産党が香港の芸能界に動いていたという話は、単なる噂じゃないだろうと思うのだ。

香港には、「共産党とヤクザなら、ヤクザの方がマシ」なんて言葉もある位だもの。

当時香港のみならず、中国人社会の中で別格の大スターだったレスリーは、英国で教育を受けた人で、自他共に認めるゲイ。彼が自分の流儀を押し通すと言う事は、つまり建前は健全なる国家を目指す中国共産党のスローガンとは真逆の不純分子になること。

彼を手なずける事が出来れば、人民の洗脳も容易くなるはず。

香港返還を目前にして、このプロパガンダに満ちた作品で中国共産党の英雄を演じたレスリーは、一体どんな気持ちでいたんだろう。

映画のラスト、紅衛兵の服装で紅い布を振り振り踊るレスリーの表情が、心なし悲しそうに感じるのは穿った見方?

今後の為に、見せしめに殺された。

穿った見方かなぁ・・・


なんか・・・、嫌な映画。

原題も「紅い恋人」だもの。

・・・ああ、吐き気が・・・・

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