観終わって、ちょっとギョっとするクレジットに、かつてジャッキー・チェン達が頑張っていた「香港の芸能界から黒社会を一掃する」というキャンペーンが不発に終わった事を知った。
結局ヤクザと芸能の世界ってのは、切っても切り離せないものなんだわなぁ、どこの国でも。
それだけお金が儲かるんだものね。
まぁ、それにしても昔むかしの高倉健さんが主演した「山口組三代目」よりは遥かに出来がよろしいっす。
映画的な手法にも楽しい遊び心が満載で、二回観ないとそのカラクリを見逃してしまうかもだ。
でも此処で言ってしまうと、せっかくのその楽しさが半減してしまうので、知りたい人は個人的にわしに聞いてくだされ。笑えますぞ。思わず「へぇー」って関心しちゃうし。
映像的には随分オッシャレーにヤクザ社会を描いてるけど、結局の所は「真っ当な道が一番なんだよ。悪に手を染めた本人が言うんだから間違いないよ」とでも言いたいのか。ラストでさりげなく写真を出したりしている。どう見ても、あれは本人の写真だろう・・・
そんなら、こんなスタイリッシュに作るなよ。そもそも自分をモデルにするなよ。昔ハワイで山口組にバズーカ砲売りつけようとしたくせにっ! (おっと、口がすべっちまったぜ)
あの事件で捕まったチャーリー・チャンも、サッサと芸能界に復帰して、やっぱりヤクザの親分役で頑張ってる。
怖いなぁ・・・。アンディ・ラウやジャッキー・チュンが実生活で仏教に走るのも解るわい。やってられねーよってな感じだよね。
まぁ映画的には面白いし、観て時間を損したという感じはしないと思う。
だけどねぇ・・・。この収入がヤクザの軍資金に流れるのかと思うと・・・。複雑だ。
日本題の「ベルベットレイン」もあまりにお洒落。原題の「渡世」で十分だわい。
怒ってる訳じゃないんだけど、何故か解せない気持ちが残る作品だ。
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