トゥー・ムーン

2006年8月26日 映画
全国を旅する移動遊園地で働く男が、大地にずっしりと根付いた名門のお嬢様と激しい恋に落ちる。

筋書きも美しい紗のかかった画面も全て、あほらしいほどハーレークイーン・ロマンスなんだけど、何故か見終わって泣き笑いした。

ああ、よかったねと。

脚本・監督はザルマン・キング。この激しい関係がこんな大甘なラストではすまない事を一番心得ている人だ。

だから笑った。安心した。

取ってつけたようなラストは制作会社の意向なのかどうなのか。とに角監督の意志ではないと思う。

もし監督自らこのラストを考えたのなら、かなりの策士だ。

こんなに運命を感じる相手に対して、そんなに寛容になれる訳が無い。

だから物語はあくまでも物語のままで、楽しくちゃっかりとした終わり方でいいさ。

現実には殺人事件か心中か、はたまた精神障害を起こして終わるよ、このカップルは。

公開当時に観なくてよかった。もし観てたら二度と観なかったろうし。

だけど今観たからこそ救われた。いいじゃん、こういう関係もって。


上手に、うまく、自分に正直に生きて行こうよ。人を傷つけないためにつく嘘だって、あるんだと思うよ。

それすら打算と言われたら、悲しいよ。

とは言っても、これは物語の中だけの話だよね、ホント。


現実は苦しい。

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