雨あがる

2005年5月25日 エッセイ
帰りがけに雨が激しく降って来た。

荷物が有るので先に車を回して来ようとして、家の中の人に声を掛けて玄関に出た。

手には薄手のジャケットと折りたたみの傘。

歩きながらジャケットを羽織ろうとしていたら、後ろから急いで走って来る人がいる。

「ほら、これ使ってっ」

その人は、小さな折り畳みの傘を私に渡して少し恥ずかしそう笑った。

「これだって、少しは役に立つでしょ」

そう言うと、濡れながら走って家の中に戻って行った。

私の手には折りたたみの傘が二つ。

急いで帰るその背中を見ていたら、いつの間にか雨は小降りに。

羽織ったジャケットのフードを被りながら、二つの傘の重みを感じていた。

雨の中を走って傘を届けてくれたのは、

ヒロだった。



今朝はいい夢を見たなぁ。

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