DVD 20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2004/05/28 ¥1,565

若きジョディ・フォスターが主役を演じる青春ドラマ。それぞれに悩みを抱えた4人のティーンエージャーの姿を描き出す。舞台は1970年代のロサンゼルス。
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この作品が劇場公開されたのかは記憶が定かではない。丁度自分の独立の頃と重なっていて、毎日がバタバタと忙しかったからだ。映画の存在は、劇中にそのままの役で出てくるロック・バンド「エンジェル」のインタビュー記事で知った程度で、内容まではよく解らなかった。

88年頃にレンタル店で見かけて「借りよう」と思っていながら、結局何故か観ずじまい。

そして昨日、やっと観る事が出来た。

こういう、「観るタイミング」って有るんだよねぇ・・・。

この作品は1970年後半が舞台になって居る。「エンジェル」が初来日で武道館ライブをしたのが1977年だから、まぁそのあたりとして、この四人の少女達は正しく当時の私達の姿だったはずだ。

支配的な親にギュウギュウにされ、親の人生のツケや責任を押し付けられ、自由を奪われて、16歳にしてすでに絶望を経験している。

SEXと暴力、麻薬に精神障害。自立と依存の狭間で揺れ続ける大人でも子供でもないピュアな心。

いつの世も変わらない。ただ、私達の世代は、昭和初期の親世代よりは、多少恵まれているかも知れないのかなと、この作品を観ながら思った。

なぜなら、ここに出てくる親達の姿は、まさに今の自分達の姿そのものだからだ。

昭和初期の親達とは、明らかに違うもの。

それは自分の弱い姿を子供の前に曝け出して、それをなんとも思っていないかの様に振舞える事。

昭和初期の親達の多くは、子供の前では一応「親然」と振舞ってくれていたけど、今は違う。

友達の様でもあるし、あるいは手のかかる子供の様でもある。

昔から「日本はアメリカに30年遅れている」などと言われていたけど、この作品を観ると、そうかもねと思える。

私がまだ子供と大人の狭間でいる時に観られなかったのにも、何か意味があるんだろう。

1980年あたりに見たら、多分ピンとも来ないで忘れ去られてしまったかも知れない。

ジョディ・フォスターの母親役のサリー・ケラーマンの姿に、今の自分が重なってしまう。

昔はそうじゃなかった筈なのに・・・。確かに、この四人や、彼女達の友達の様な子供だった筈なのに・・・。

こうやって時代が繰り返されていく。

何時の世も、勉強する事は人それぞれ違うんだもの。

自分にもこういう時代があったのだという記憶は、大切にしていたい。

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