打二胡

2004年9月25日 趣味
丁度10年前に、成田で二胡を没収された。

子供の頃から二胡の音が大好きで、香港の友達に会うたびに「買いたい」と言っていたのだが、彼らにとってはあまりに身近にあるせいか「なんで?乞食みたいだよ」とノタ申うオバカもいる有様。

楽器的な知識に乏しくてなかなか手を出せないでいたら、結婚10周年の記念旅行で香港に行った時お祝いにプレゼントしてくれる奇特な輩が現れて、晴れて二胡を手に出来たのだった。

んが、しかし。

当時はあまりに情報不足で、この楽器がワシントン条約に引っかかっている物とも知らず呑気に成田に降り立って、税関でとっ捉まってしまった。

奥の小部屋に連れ込まれ、何処で買っただの誰に貰っただの取り調べられ、何やら数枚の書類にサインして、「輸入許可書」を持ってくるのを条件に、折角プレゼントされたニ胡は一時預かりの身となったのだ。

亞呀〜 私的ニ胡。好辛苦呀〜

店側としては買った時のレシートがあれば許可書を発行すると言うのだが、それなら何で買った時に付けてないかな。これはもう確信犯としか言いようがない、二国間の輸入のカラクリを見た思いがしたよ。

なぜなら、その時私が見た分厚い書類のほとんどが、ニ胡の個人輸入で許可書が無い為に没収された物ばかりだったのだ。

これらの二胡は、この後どうなったの?

また中国に返還されたの?

闇のブローカーが引き取って、またワシントン条約違反な販売をするの?

当時はそうとしか思えなかったよ。

で、

南国気質の香港人が、そんな前に買った品物のレシート持ち続けるわけも無く、レシート持って来ない奴に輸入許可書を出す店も無く、結局このニ胡は三ヶ月の猶予を過ぎても出ない許可書の不備を理由に処分されてしまったのだった。トホホ・・・

あれから10年。

ここ五年ばかしの間に世の中の情勢がガラリと変わったおかげで、一般の楽器店でもニ胡は手軽に買えるようになったのはよかったのだが、何となく気分が乗らなくて買わないでいた。

多分とっても心がイジケていたんだと思う。

仕方が無いさ。そういう気分の時も有るし。

所が、この夏の終わりになってなんと加入している生活クラブ生協の季節品の中に、このニ胡が出たではないか。

これは・・・・、神の啓示よっ!!!!!

そうねっ! 再度私にチャンスを下さるのねっ!!!!!

やっぱり私の前世は、ニ胡弾きの乞食だったのかしらっ!!!

いいえいいえ、それはきっと自由を愛するボヘミや〜ん。

と、勝手に一人芝居で盛り上がり、購入した訳だ。

香港で買ってもらった品よか多分安い品で、値段は倍以上だが仕方が無い。生活クラブの審美眼に賭けよう。とな。


これは私個人のジンクスなので人に無理に勧める訳ではないのだが、一旦自分で「これだっ」と決めた事は、一度は行動しておかないと、後の「運」の周りが悪くなる感じがするのだ。


なんか運命を司る神様が「ほれほれ、これがやりたかったんでしょ?見たかったんでしょ。会いたかったんでしょ。いいの?やらないの? 幸運が行っちゃうよ。いいの? 本当にいいの。もう来ないよ。いいの?」

ってね、言われてる気がする訳だ。

反対に見たかった物を敢えて見ないで流し、他のもっと大きな物の為にその運をキープしておく時もある。

とても微妙な問題で、上手に説明出来ないのが残念なんだけど、平井堅ちゃんの歌「key of life」の中の「♪空を聞く 風を見る」という言葉がピッタリ当てはまるので、まぁ、そんな感じとしておいて。

人が一生に持っている運は、多分無尽蔵ではないと思う。

生まれた時に持って来た「幸運」は、ただ使いっぱなしでは生きている途中で使い果たしてしまうかも知れないし、それを元手に増やす事が出来るかも知れない。

悪運とのバランスだって、多分半々だ。

だからこそ、機運を見て、自分のしたかった事にはどんどん挑戦した方がいい。

犬も歩けば棒に当るのだもの。先ず、行かねば。

で、今日は家の近くにあるニ胡のサークルに参加してみた。求めれば、こんな近くに教室だってある。不思議な感じ。

まぁ、音の方は漸く出て「ドレヒハゴー、ぐげげけ〜コ」

まだまだ、当分は田んぼの畦道を歩くばかりだなぁ・・・

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