塩とスイカ

2004年7月31日 エッセイ
今年の夏、突如「スイカに塩をつけて喰う」習慣が復活した。

何でだろか。

子供の頃は「スイカと塩」はワンセットで考えられていたのに、確か17〜18歳の頃に、突然それが嫌で嫌でたまらなくなり、私の食習慣から消えてしまっていた。

それから約30年弱。スイカはスイカのまま、そのままの味を保って毎年美味しく食され続けた。

なのに・・・

何故今年突然「塩」なのか。

昔我が家で使っていたのは「アジシオ」という種類の、とってもフツーの塩だった。

不味かった。辛かった。ザリザリしてた。

スイカにかけると、それに「苦さ」が加わってスイカが不味くなった。

個人的な味覚だとは思うがの。

なのに、なのに。

今、塩が美味しい。

世界各地の塩が、手近なスーパーでも買える時代になり、20年前は「自然食(これも変な名前だけど仕方ないか)専門店」でしか手に入らなかった岩塩や海水塩が、いつでも切らす事なく料理に使える。

そういう塩を口に含むと、身体が喜ぶ。

そんな気がする。

これも、個人的な味覚の話。

で、何だか解らないんだけど、スイカにつけたくなって、昔の様に少しつけてみた。

美味かった〜

あまりの美味さに、赤い身のさらに下の、白い部分まで塩をつけて喰ってしまった。

瓜の浅漬けの味がした。

それが単なる郷愁なのか、ミネラル不足なのか、オヤジ化なのかは解らない。

ただこれだけはいえる。

日本酒のツマミは、ヤッバ焙ったイカもいいけど、枡にチョコっと付けた塩が一番。

という事は・・・、う・・ん、オヤジ化だな、こりゃ。

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