「朝から何も食べてない〜。ソーメン食わせろ〜」

と、福助兄さんが素麺持参で遊びに来た。

兄さんは先週ずっと上海に行っていたので、お昼を食べながら旅話を聞く。

なんでも杭州からバスでどんどん奥地に行ったらしく、上海のオシャレな町並みなど殆ど記憶に無いらしい。

こういう所が、いかにも兄さんらしくて良いのだがの。

その僻地の町で雇ったガイドのニイチャンが、同行したフェロモンプンプンの女友達にお熱になり、最後は彼が自腹を切って地ビールとフライド・チキンなどを買い、湖の畔で地元民よろしくデートもどきをしたのだとか。

基本的にベジタリアンで「酒」好きな兄さんは、つまみも無いしダース買いの地ビールにもウンザリしたので、とっとと切り上げて寝たかったと笑う。

でも中国人に対する見方が好意的な物の変わったとも言っていた。

しかし、なぜ彼らは寝ないのか。

夜中の2時3時まで遊んでいても、朝の5時過ぎには起きてしまう。

あのテンションの高さはなんだと脅威を感じていたが、それを聞いて思い出した。

昔の香港がそうだったと。

でも今はみんな疲れているから、直ぐ家に帰るし直ぐ寝るよ。

昔ほど子供も大人も、何時までも街をぶらついていないよ。

上海が、今丁度昔の香港の様な感じらしい。

香港人のしーちゃんも、それが好きでよく遊びに行っている。

そうかそうか、じゃあ今度は上海に行ってみるべかな。

とは思うけど、わし何かしらないけど上海に行ったら今まで封印されていた暗黒の記憶が蘇りそうな気がして怖いのさ実は。と言ったら大笑いされた。

きっとあんたの「花街時代」の記憶は、上海まで繋がってるのかもよ、と。

そうかもね、きっとそうかも。

しかし、兄さんが唯一覚えてきた上海語の「チン・ブン・トン」って、どういう意味なんだらう・・・

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