気脈

2004年5月8日 詩集
人と人との間には、気脈と呼ばれる流れがあるのだという。

自分で決めた運命を、宿命に沿って歩いて行けるのも、この気脈が有ってこそだと。


自分では選ぶ事の出来ない流れ。


それは、川の流れにも似ている。

何年にも渡って、まるで蛇の動きのように、蛇行して流れを変えながら生き続けている川。

山からの土砂を引き連れて、ある時は人々に豊かな実りをもたらし、ある時は全てを飲み込みながら、川は海を目指して生き続ける。


汚してはいけない。

埋めてはいけない。

せき止めてもいけない。

自分の都合の良いような解釈をして、都合よく捻じ曲げてもいけない。

流れが死んでしまえば、海も死ぬのだ。

かつて、人の傲慢が川の流れをせき止めてダムを作り、土砂の堆積を失ったが為に、この国の砂浜が消えて無くなっているように。

それは今まさに現実に起こっている事。

全ての出来事には、繋がりがある。

原因があるから、結果に繋がっていくのだ。

突然、突発してしまう出来事など無い。

昔この場所に豊かな大河があったとしても、それは昔の話。

今は意味があって、遠くに流れを変えているだけの話。

無理に流れを変えようとするのは、浅はかな事。

川が蛇行するように、気脈も蛇行している。

付いては離れ、離れては付き。


全ては吉祥如意。

全ては、水の如し。

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