今日の朝刊に「歯の神経を抜くとアトピーに良い」と騙して7人にデタラメな診療をしていた歯科医師に実刑判決が降りたというニュースが出ていた。

でもたったの罰金80万円とは。

いっその事彼の全部の歯を抜いて、オマケに皮膚病治療薬の試験台にと、老い先短いその身体を生検体すればいいのにと思う。

アトピー持ちにとって「これで治る」と言われれば、本当に藁にもすがる気持ちで託したくなるのだ。

それ程に、この皮膚疾患は辛い。

なにが辛いって、痒い所が思うように掻けないという事は、食べたい物が食べられないのと同じ。

セックスしたいのに出来ないのと同じ。

秘密を話たいのに、話せないのと同じ。

快感を感じる権利を剥奪されているのだ。

もう、キーーーってなるのだよ。

人によって出方も程度も違うのだが、私の場合は特に腕とふくらはぎが酷かった。

陽の当る場所だ。

幸い顔は子供の頃に散々出つくしたのか、10代後半にはまったく出なくなってくれたので良かったのだがの。

酷い痒みは肉の奥からやってくる。表面ではなく奥から。

ムズムズムズ〜っと、湧き上がってくるのだ。

で、掻くと悪化する。でも掻きたい。

あまりに酷い時は、かなり熱めのお湯にザバっとつけ、あまりの痛さに痺れたショックで、痒い事を暫く忘れさせる事しか出来なかった。

「キタナイね、それうつる?」

と、犬に噛まれた傷のある顔の女の子に言われた時は、ホント切なかったよ。


「お前の傷一生もんっ?」

とも言えないしって。

苦しくて痒くて眠れない夜には、何度も死んだ方がいいと思ったものだ。

膿だらけの身体から臭う硫黄の様な匂い。ベタベタとくっ付くシーツや包帯。無意識に引っかいてめくれた皮膚からにじむ血と、乾いた場所から剥がれ落ちるボロボロの皮の残骸。

はれて浮腫んて、形相の変わってしまう自分の姿。

誰だって、この生き地獄から救われるのなら、なんでもしたいと思うさ。

だから、許せない。

もっと思い刑罰にしないと、納得出来ない。

コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索