ザ・ワン

2004年3月30日 映画
DVD ポニーキャニオン 2004/03/03 ¥2,625


友人の一人が、「もしこの世がただだた修行する為だけの物なら、それはそれでつまらないし、辛い」と言ったが、本当にそんな感じがする。私達は本当に何のために今を生きているのか、心が疲れるとその目的すら見失ってしまう時もある。

この作品は、もしかしたらそんな時に見ると「ふ〜ん」と変に納得してしまうかも知れない哲学的エッセンスも兼ね備えている。

この宇宙には、人間の伺い知らないバランスが存在していて、絶妙な匙加減で保たれている。

あらゆる宇宙空間に自分が存在し、それらが横の繋がりで力を分け合っている。

だから、他の空間で生きている自分を殺して、そのパワーを独り占めすれば、自分は絶対的な力を持った「ザ・ワン」になる事が出来る。

いかにも東洋思想といった感覚の発想に、自然に納得してしまったよ。


術師はよく「今の自分がどこかで気がついて、いままでのゆがみを治していけば、自然に別の世界の因縁なんかが良くなっていくんだよ」と言っている。


先祖がどうの子孫がどうのという前後の関係ではなく、今いっせいに、同時進行で全ての事が行われているという考え方だ。


そうなのか ? 本当かよ ?


現世での縁のある人との関わりも、ただ前世がどうだったからという単純な物ではなく、もっと深くて複雑な世界の関わりがその背後にあって、今の形になって出ているというのだ。


うへぇぇぇ、あんまり知りたくもないが・・・。


だから、どこかの世界で人を殺したり自分が殺されたりした波動で、この現世での人生の軌道が狂う。反対もまたしかり。


主演のリー・リンチェイは、子供の頃は全中国武術選手権で優勝するなどの華々しい活躍の後映画界入りし、「少林寺」で世界的に知られるようになった人。可愛いんだけどイマイチ鈍くさい男の子だったので売れるかな〜と思っていたら、香港に渡って「黄飛鴻シリーズ」などで不動の地位を築いてしまった。


そして今、アメリカにも足場を築き初めている。偉いなぁ、すごいなぁ。これも地道に努力してきた結果だよね。


だけど、この世界の彼が目一杯活躍している反動で、どこかの世界の彼は寝たきりの植物状態でいるとか、ふと、そんな事を考えてしまうのだった。

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