老妓抄 岡本かの子 著
2004年3月5日 読書短い期間で終わってしまう恋なんて、自分の欲しい物の切れ端を探しているようなモノだと、年老いた芸者は言った。
堅気の女はいいねぇ、とも。
親の決めた男をあてがわれて、その子を産んで、老いたらその子に面倒を見てもらえて、堅気の女はいいねぇと。
若い男に、自分の果たせなかった夢を頼もうとして、その魂胆を見透かされて、逃げ出されて。
だけど、その男がいつか自分の所に帰ってくるのを、日当たりのいい縁側で、和歌なんか詠いながら待ってるんだねぇ。
老いてますます、いのち華やぐ
老妓の、あまりのうっとうしさに旅に出た男が、この歌を聞いたら、多分、怖ろしさのあまり卒倒するかもね、姐さん。
堅気の女はいいねぇ、とも。
親の決めた男をあてがわれて、その子を産んで、老いたらその子に面倒を見てもらえて、堅気の女はいいねぇと。
若い男に、自分の果たせなかった夢を頼もうとして、その魂胆を見透かされて、逃げ出されて。
だけど、その男がいつか自分の所に帰ってくるのを、日当たりのいい縁側で、和歌なんか詠いながら待ってるんだねぇ。
老いてますます、いのち華やぐ
老妓の、あまりのうっとうしさに旅に出た男が、この歌を聞いたら、多分、怖ろしさのあまり卒倒するかもね、姐さん。
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