朝早く、契仔からメールが来た。

「今自宅の前の幼稚園に来て、子供たちを眺めています。」

あれ? 今日はお休みなのかな?

すぐに続きが来た。

「この頃が一番純粋で楽しい頃ですね。綺麗な瞳をしています。ごめんなさい、独り言言っちゃって」

なんかいつもと違うと思っていたら、10時過ぎに

「いま病院で点滴打ってます」

どうしたんだろか。

お昼過ぎに「大丈夫?心配ですよ」と返信すると

「心配してくれるんだ・・・」

と。

以前、ヒロが具合の悪い時に、同じ様な感じで電話して来た事を思い出した。

人は自分に都合の良いように事実を捻じ曲げて見てしまう癖がある。

どんな出来事も、みんな自分にとって良くなる事だと思いたい。

希望が無ければ、人は生きている意味を見失うだろう。

だけど、なんで彼はこんなにもヒロに似た行動を私の前でするんだろう。

ちがう、私の中に、彼がヒロなら良いのにという、馬鹿げた希望がまだ残っているんだ。

彼はヒロじゃない。

信じたくはないけれど、一度壊れてしまったものは、もう元には戻らない。

私達は、その事実を思い知る為に生きているのかと疑いたくなる位に、人生はしくじりの連続だ。

でも、ソックリ同じには戻らないけど、新しく作る事は出来る。

その時、以前の弱い所、悪いと思った所を改善するだけの進歩も、してて良いんじゃないかな。

人は日々前進する生き物だ。

毎日が同じ様に見えて、決して同じではない。

それなら、以前の間違いにも、寛容な気持ちで接する事が出来るかも知れない。


「何言ってるの、友達でしょ。当たり前ですよ」

私のメールへの返事は、まだ無い。



コメント

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索